ASUS TF810C(Vol8) 「ソフトウェアキーボードについて」
タブレットデバイスの最大のポイントですが、デスクトップアプリでははっきり言って苦痛です。
マイクロソフトはキーボードを4段にしたことをデザイン上の最適解だと喧伝してますが、技術文書を書くときに数字は非常に多く使用するため、これが切り替えだとかなり苦痛です。iOSでも同様ですが、私はiPhone3GSでも5段キーボード欲しさに脱獄してました。
「&123」キーで、記号と数字のレイアウトに切り替わります。数字はテンキーなのですが、これが「1,2,3」が最上段で電話と同じ!デザイナの神経を疑います。タブレットは電話機じゃないのでこの順番で並ばれると非常に混乱します。
分割キーボードもあります。
(追記)iPadは横向きで両手で持って、両親指でポツポツと入力することが可能なのですが、TF810Cは横が長すぎて不可能です。そういう入れ方の場合は分割キーボードが必須でしょう。
キーボードはフローティング状態と固定状態に切り替えが可能です。ウインドウの表示領域が切り替わり、キーボードの無い上半分の狭い領域で画面がリサイズされるような感じになります。
ウィンドウ通常
固定キーボード出す
固定キーボードしまう
アプリが最大化で動作しているときには、キーボードを出すとアプリが縮小され、引っ込めると全画面表示に戻りますのでそれほど違和感がありませんが、ウインドウ表示の場合、ウインドウサイズがキーボードを避けて変更され、キーボードを格納しても元に戻らないため、表示中のウインドウが軒並み平べったくなってしまいます。
フローティング表示の場合はウインドウが勝手にリサイズされることはありませんが、入力フィールドを無視してキーボードが立ち上がるので、打ち込んでいる文字列がキーボードで隠れて見えないという、なんとも情けない結果になってしまいます。また、キーボードは横書きの場合画面の50%以上を占めるため、移動してもあまり意味が無く、移動のためのドラッグ領域が狭くて、とくキーボードを掴み損なって利用中のウィンドウと別のウィンドウをフォーカスしてしまい、かなりイライラします。
キーボード格納の操作も、「×」ボタンが小さく誤操作のもとです。キーボード格納はキーボード種類変更のボタンからも操作が可能ですが、この場合は2タッチ必要で煩雑です。
なお、ダイアログウィンドウ(リサイズ出来ない)で固定キーボードの場合、入力フィールドが隠れずにウィンドウの位置が変わるようですが、タイトルバーが画面外に逃げる事は出来ないので、キーボードで入力フィールドが隠れることに変わりはないです。
やはりタブレットとウィンドウUIは合いませんね。最初から全画面表示を基本としたUIで設計すべきです。まぁ、無理を承知でデスクトップのレビューをしているので、文句を言ってもしょうがないのですが。
その点、最近流行のサイドから重ねるダイアログ(iPadのTwitterとかがやってるUI)は非常によいと思います。しかし残念ながらModernUIはまだその域には達していません。ModernUIの方はまたいつかレビューしてみたいと思います。
日本語入力ですが、どうもアプリが立ち上がってキーボードが出ると必ずFEPがONになるようです。iOSもそうなのですが、USの開発が「日本人はWindowsの操作をすべてFEP ONで行っている」と誤解しているに違いありません。皆さんもそうだと思いますが、Windowsの操作ではほとんどFEPがOFFで、ONになるのは文書入力の時だけですよね。コマンドプロンプトでキーボードを出してFEPがONだったときは頭を抱えました(笑
キーボードにはFEPのON/OFFのボタンがありますが、「&123」のレイアウトではそれが存在しません。なので、FEPがONのまま数字キーボードにすると、ATOKで候補から数字を選ぶか、いったん「ABC」に戻してFEPをOFFにして戻る必要があります。
Windows8のTIPSで、「FEPのON/OFFをアプリごとに行う」方法があるのですが、RP版をVMWareで動かしたときにはこれで問題無くなったのですが、ソフトウェアキーボードの場合は全く効果がありません。
また、タスクバーの「あ」をタップすれば「A」になって英語入力になりますが、誰かがFEPをONにしているようで、操作しているといつの間にかFEP ONになってしまいます。もしかして、これがあるからシステム全体でFEP制御を行うと常にFEPがONになってしまうのでしょうか。
*この問題ですが、マイクロソフトのフォーラムにも出して、モデレータの方とやりとりしたのですが、なにかもっと深い問題がありそうです。この点に関しては、詳細がわかれば続報します。
あと、ログイン時のパスワード入力が英語キーボード5段なのは、ログインが英語版だとばかり思っていましたがちょっと違ったようです。
「チャーム」→「設定」→「PC設定の変更」で、「全般」のタッチキーボードの項目の、「ハードウェアキーボードに準拠したレイアウトを使えるようにする」をONにすると、キーボードの種類にフルキーボードが出現します。
ただ、この時点ではキーボードは英語。全角/半角キーがないのでFEPの制御は出来ません。これは使えないと思っていたのですが、日本語キーボードをUSBで繋いでみると、英語キーボードとして認識されているのに気がつきました。
そういえば、キーボードが正常に認識されないって記事を見たぞ。とりあえずここにあるようにレジストリを変更してリブート。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\i8042prt\Parameters
エントリ | 修正前の値 | 修正後の値 |
LayerDriver JPN | kbd101.dll | kbf106.dll |
LayerDriver KOR | kbd101a.dll | エントリごと削除 |
OverrideKeyboardIdentifier | PCAT_101KEY | PCAT_106KEY |
OverrideKeyboardSubtype | 0 | 2 |
OverrideKeyboardType | たぶん7 | 7 |
これでみごとに日本語キーボードになりました。
このキーボードではさすがにタッチタイピングは出来ませんが、私はもともとブラインドタッチではなくフライングタッチ(笑)ですし、ソフトウェアキーボードは代替えと割り切ってしまえばこちらの方が圧倒的に使いやすいです。
(おまけ)
手書き認識キーボードもあります。7Noteに負けない認識率でびっくり!
でも7文字以上書く方法がわからないorz。誰か教えてください(笑